🕊️ふくしまものがたり🕊️
〜どんなものにも物語(ストーリー)がある〜
福島県の応援したい、多くの人に知ってほしい活動、
人々、モノ、コト、を紹介しています
第10話
世界一のGiverになる!髙橋邑弥さん
2023年9月 郡山市
「宜しくお願いします!」
郡山市のコワーキングスペース 福島コトひらくに赴くと、目を輝かせながら挨拶をする一人の青年が待っていた。
髙橋邑弥さん。22歳。
現在は大学を休学して、次のチャレンジに向けての準備中だ。この9月で、クラウドファンディング(※1)を成功させて、世界一周の教育の旅へ出る予定となっている。
大学を休学してまでチャレンジする、その想いを伺った。
髙橋さんは、東日本大震災を小学4年生で経験した。そのことが、様々な目標のきっかけになっている。
小学生の頃からサッカーに夢中だった。高校時代はレギュラー入り出来ず苦しい思いをしたが、今となっては良い経験だったと話す
「あの時、お店もコンビニも開いていない。開いていても物がない状態。学校にも行けない。
コミュニティが思うように機能しない状態になり、『教育』と『食』は重要だと感じたんです。」
人に任せるのでなく、自分の手でその礎を築きたい。
自分と同じ、似た想いを持つ仲間たちとスタートさせれば、スピード感を持って進められるのではないかと信じている。
28歳までに自身で事業を立ち上げるという明確な目標も話してくれた。
2023年5月カナダでバイトしていたレストランでの送別会。多くの仲間が集まってくれた。
彼は、Spread From Fukushima(通称SFF)にも運営で携わっている。
この夏は、コロナ禍で体育祭が出来なかった若者達が集まり、
「フクバトンフェス」を成功させた。
SFFが主催した「フクバトンフェス」
コロナ禍で思うような学生生活が送れなかった若者たちの溢れるエネルギーが爆発したイベント。
SFFのメンバーで、食や教育に関心を持っている人は多いのか聞くと、
まだまだ食にフォーカスしている人は少ないようだ。しかし、教育に関しては非常に関心が高い。
自分自身で、教育にまつわる事業を立ち上げたいと願う者、今の日本の教育システムに疑問を持ち変えたいと想う者、様々な視点から教育を考えている仲間は多いという。
学生団体サミットにてSFFの代表としてスピーチ。約150名を前に活動について紹介した。
SFFの代表 紺野らと共に社長訪問。
トップの話を聞くのはとても貴重で有意義な時間。
こんなにもエネルギーに満ち、自分の意見を持った若い人たちが、
この福島に多く存在している。それだけで胸が熱くなった。
今は、豊かな時代だ。何をするにもとても便利な世の中で、快適に暮らせる社会。それでも、生きづらさを感じている若者は多い。もちろん若者に限った話ではないが。
クラウドファンディング(※2)では、「世界一周の教育を知る旅」の協力を訴えている。
「美しい国も、貧しい国もしっかりと自分の目で見てきます。また教育に留まらず、観光や自然、その国を作り上げているもの全てを見て、しっかりと福島の『食』や『教育』の場にフィードバックしたい。」
強い信念を感じる一言一言だった。
福島第一原発などを視察。一次情報にリアルに触れることの重要性を再認識した。
彼自身、将来は世界一のGiverになると明言している。
夢というのは、口にした瞬間に目標になる。
彼は、きっとそれを体現してくれる気がする。
若者の挑戦に、同世代の人やちょっと上の先輩達、そして沢山の経験をしたかつての若者達に背中を後押ししてもらえたら、彼は何倍、何十倍にしてギフトを持ち帰ってきてくれるのではと思う。
柔軟性と機動力を存分に活かして、世界の「今」をしっかりと見てきてほしいと心から願う。
何十年後、彼はどんな風に福島を変えてくれているのだろう。
想像するだけでワクワクする。
髙橋邑弥さん と irodori編集長 小野寺。
※1、2
クラウドファンディングは終了しています
髙橋邑弥さん
Instagram https://www.instagram.com/yuya.t.3128 Facebook https://www.facebook.com/profile.php?...
「全ての人に”質の高い教育を”」
世界一のGiverになるという夢を持つ髙橋さん。
東日本大震災を経験して感じたこと、
海外での経験も大きく影響している髙橋さんに
お話を伺いました。
ご協力いただき、ありがとうございました。
取材 小野寺彰子