「ワインのわ」第4回開催

日時:2025年3月15日(土)18:30〜
会場:ワインスタンドRuna Den
冬の名残りと春の気配の入り混じる3月半ば。
ふくしまブレンドirodoriの恒例イベント「ワインのわ」が
郡山駅前にあるワインスタンド ルナデンさんで開催されました。
この日はスタッフが不在ということで、編集長小野寺がレポートします!
先行予約無しで一斉に受け付けたワインのわVol.4
ここ最近、女性参加率の高かったところから一転、ほぼ男性の集まる回となりました。
そんな今回は、フランス・ロワール地方のワインが主役です。
ボルドーよりも北に位置するロワール地方。ロワール川がエリアの中央を流れ、海沿い・山沿い・内陸など場所によって気候も変化するためバリエーション豊かなワインに仕上がります。総じて言えば、フランスの中では北部に位置するだけあり、軽やかな口当たりのワインになるようです。

乾杯酒はロゼ。
ロゼ=甘いというイメージを、ある意味作り出した「ロゼ ダンジュ ラ シャペル」華やかなエチケットは、とても春らしくて素敵です。
ロゼに合わせるのはラディッシュにバターをのせたもの。お家でも気軽に出来るおつまみメニューです。
食べるのは初めての組み合わせでしたが、みずみずしいラディッシュにコクのあるバター、ふんわりとした甘やかなゼロにぴったりです。

エチケットが春らしくて色味も可愛らしい
続いては白ワイン
ドメーヌ・サン・マルタン・ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー
シュール・リー(Sur Lie)とは、ワインを醸造する際に発酵後に澱(オリ)の上で寝かせる製法です。フランス語で「澱の上」を意味します。澱と一緒に寝かせることで、コクが生まれます。しっかりとした味わいがありながら爽やかな酸味と軽やかな口当たり。
こちらに合わせたのはイチゴ生ハム。ワインを楽しむようになってから、フルーツ(甘味)と生ハム(塩味)の組み合わせに虜になっています。ロゼにも合う一品です。

果物の甘味と生ハムの塩味、ワインを嗜むようになって
より好きになった組み合わせ
3本目はアンリ・ブルジョワ プティ・ブルジョワ ソーヴィニヨン・ブラン2022
今回飲んだ中で、特に私が好きだった1本はこちら。
口に含んだ瞬間、柑橘系の瑞々しい香りと芳醇なミネラル感。
ソーヴィニヨン・ブランと言えばアンリ・ブルジョワと言われるほど、フランス屈指の白ワインの名手と言われています。
サントル・ニヴェルネ地区は寒暖差の大きいところで、ワインがより深みのある味わいに仕上がるとのことです。

サーモンと新玉のマリネと頂くと、旨みが引き立ち、飲みごたえも感じられます。
続いては、赤ワイン
ムヌトゥー サロン ルージュ
ロワーヌ地方ならではの軽やかなワインでした。
1560年から続く由緒正しい醸造所だけあって、正統派なイメージ。明るめのルビー色で、フレッシュな味わいです。
今回「Bakeryいずみがもり」さんにご協力頂き、お薦めの「ポテトベーコン」をワインのお供に提供致しました。
リベイクして、パンはカリッと、中にはじゃがいもがゴロっと入っていて食べ応えも十分です!
お料理は、グラデーション的なものが多く、しっかりめの白にもさっぱりめの赤にも合います。

春らしくアスパラの入ったジャーマンポテト

「Bakeryいずみがもり」さんにご協力頂き、
おすすめのポテトベーコン!男性の多い回だったので、
飲みごたえ&食べ応えを意識しました
そして次の赤ワインは、アンジュ ルージュ カベルネ フラン
品種のカベルネフランは、ボルドーでは3番手、4番手になるものですが、ロワーヌでは100%で使用することも多い馴染みのある品種だそうです。
ドメーヌ・ルフレーヴのアンヌ・クロード(世界最高の白ワイン生産者)が認めたロワールの偉大なテロワールだけあって、土壌がしっかりしているのかな。
色味も深みがあり、芳醇で、とても表情豊かな味わいがありました。

鶏もも肉のソテー+ネギで焼き鳥風に。濃い味にも負けません。
今回の締めは、デザートワイン
ルネ・ルヌー ボンヌゾー キュヴェ・ゼニット
こんなに甘くなるの?!と、驚きでした。
こっくりとした蜜のような色合いからも、濃厚さを感じます。
そんなデザートワインには「Bakeryいずみがもり」さんのボルドー・カヌレをお供にして頂きました。
カヌレはボルドー地方発祥のお菓子。ボルドー地方では、ワインを醸造する過程で、不純物を取り除くために卵白を使用する「コラージュ」という作業があり、その作業で余った卵黄を使うためにカヌレが生まれたと言われています。
むっちり・もっちりした食感は、ボルドーの赤ワインにも合うのだろうな、と思いました。

「Bakeryいずみがもり」さんのボルドー・カヌレ
気候や土壌によって、同じ品種でも違ってくるワイン。
背景を知ると、なおのこと面白いです。
今回参加された皆さんも、「ワインは好きで飲むけど、あまり良く分からない」とか「そもそもワインを知らない」という方もいらっしゃいました。そんな皆様、大歓迎です!
「知らなくたって良いじゃないか」がキャッチコピーのワインのわ。
飲み比べることで、ワインの味わいの違いを知ることはもちろん、「好きだなぁ」「美味しいなぁ」「面白いなぁ」を見つけてくれたら、それだけでOKなのです。
Wine List
今回のワイン

文・写真 小野寺彰子