第2回 開催報告
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気力、体力共に自信がある日。
ひと月に何日ありますか?
とっても厳しかった今年の記録的な暑さもひと段落。
ようやく秋の気配を感じるようになってきました。
真夏の酷暑、長い残暑で知らず知らずのうちに
心と身体にはダメージが蓄積されています。
季節の変わり目は寒暖差に身体もついていくのがこれはまた大変。
気をつけていても体調を崩しやすいものです。
「暑さ寒さも彼岸まで」そんな季節の変わり目の
9月21日土曜日。
郡山市の中央公民館で心身を労わるイベントを開催しました。
「身体をととのえる和漢茶と甘いもの」
港屋漢方堂さんによる漢方茶のワークショップと
喫茶店 粒 さんによるプリンを楽しむ
コラボワークショップです。
「漢方を知り、茶を楽しみ、身体を補う。」
伊達市梁川町にある人気の漢方薬局「港屋漢方堂」の貝津さんが準備してくださったテキストの表紙には、「漢方を知り、茶を楽しみ、身体を補う。」とタイトルが記されていました。
「漢方薬」と聞いて思い浮かべるイメージといえば、
「苦い」「服用しにくい」「難しい」などが一般的ではないでしょうか。
加えて、西洋医学とは異なるミステリアスな印象から、手に取る機会が少ない方も多いかもしれません。
しかし、近年では「未病」という言葉が注目され、病名がつかない身体の不調や、体質や生活習慣の改善に効果があるとして漢方に関心が集まっています。
今回のワークショップでは、漢方薬を始める前の基礎知識を学び、「漢方茶」を自分でブレンドしてみるという漢方を身近に感じ、日常に取り入れていただきたい、漢方の導入編として開催いたしました。
テキストと貝津さんのお話からは、漢方の基礎である「陰と陽」「五行説」「気血水」について学びます。
その後、テキストのチャートに沿って自身の体質チェック。
そこで自身の身体の不調を招いている、体質、問題点が浮かび上がってきます。
自分自身の不調や体質を理解することは、足りない要素や改善すべき点に気づくための第一歩です。
体質を把握することで、何を補うべきかが見えてきます。
そして、その補いとして、どのような生薬が適しているかを学んでいくことが大切です。
漢方薬で使われる生薬は、自然界に存在する原料を用いて作られ、私たちの体に備わっている本来の治癒力をサポートしながら体が本来もつバランスを整えていきます。漢方薬は複数の生薬を組み合わせることで、症状の根本にアプローチし、全体的な改善を目指すことが特徴です。
さらに、漢方薬の処方は、個々の体質や症状を考慮して決定されるため、同じ症状であっても異なる処方が使用されたり、異なる症状に対して同じ処方が用いられることもあります。
これが漢方の柔軟性であり、個人に合わせた治療を可能にする要素です。
かくいう私も40代に突入してからの体の変化と不調に驚き戸惑う毎日を過ごしています。
医療機関も受診したけれどさして改善することもなく、この不調の向かう先に不安を感じつつ、
日々の忙しさを言い訳にやり過ごす日々を過ごしています。
そんな私の体質は「血が滞り、余分なものが溜まっている」タイプのようでした。
ようやく気づいた自分の体の問題点です。
ワークショップではチャートの結果に合わせた効能が期待できる生薬を自分なりに配合して、まずは試飲用を作りました。
配合してできたお茶を試飲し、味の好みも確かめます。
味が好みではないと、長く日常的に飲み続けることはでいないので漢方の効果も十分に得ることはできません。
また味が好みということは体がその生薬を欲しているというサインの一つでもあるかもしれません。
参加者の皆様には、試飲後に改めてご自身の好みの味や、欲する効能に合わせて、お持ち帰り用に漢方茶を配合していただきました。
今回のワークショップでは、漢方茶のブレンドについて学びましたが、
生薬の中には「赤紫蘇」「生姜」「シナモン」「黒豆」など、普段の生活に取り入れやすい身近な材料も使われています。普段の料理に取り入れやすいものから、ナツメや生姜を使った参鶏湯のような薬膳料理や、スパイスカレーなども覚えると「東洋医学」「漢方薬」と難しく構えずとも日々の生活に気軽に漢方を取り入れることができるかもしれません。
学びの後には、「喫茶 粒」さんのプリンを楽しんでいただきました。
学びの後のご褒美として、甘いひとときでした。
ふくしまブレンド「irodori」はこれからも、心と身体を労わるイベントを企画して参ります。
ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
文・写真 佐藤 真由美