絵本とおやつのおいしい時間 Vol.1


絵本の中のお菓子が目の前にあらわれた日
2026年5月3日(日)
福島県郡山市の pâtisserie café Blanc(パティスリーカフェ ブラン) にて、
「絵本とおやつのおいしい時間」の第一回を開催いたしました。
このイベントは、pâtisserie café Blanc が新たにスタートした「おやつのじかんプロジェクト」の第一弾として企画されたものです。
「おやつのじかんプロジェクト」は、お菓子を「食べるもの」としてだけではなく、人と人、人と地域、そしてさまざまな文化や物語をつなぐきっかけとして捉え、おやつから広がる小さな物語を届けていく取り組みです。
今回のテーマは、「絵本とおやつ」
「絵本の中に出てくるお菓子を、本当に食べることができたら。」
そんな発想から生まれたのが、「絵本とおやつのおいしい時間」です。
今回取り上げたのは、
『王さまのお菓子』
石井睦美 / 作・くらはしれい/ 絵・世界文化社 / 出版
読み聞かせを楽しんだあと、物語に登場するフランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」を実際に味わっていただきました。
本を読むことと、お菓子を味わうこと。
ふたつの体験が重なることで、物語はより鮮やかに記憶に残ります。


物語の入口へ
参加してくれた子どもたちは、まず特別なバックパスを受け取ります。
向かう先は、普段は入ることのできない pâtisserie café Blanc 2階の「おやつの小部屋」。
お店のバックヤードを通りながら進む時間は、まるで物語の世界へ足を踏み入れるようなひとときです。
期待に満ちた表情の子どもたちを迎えながら、私たちもまた胸を弾ませていました。








絵本の世界へ
”おやつの小部屋”で読み聞かせをしてくださったのは、
「一般社団法人 日々文庫」代表理事のなかはたよしこさん。
日々文庫は、「暮らしに絵本」をテーマに、絵本を子どものためだけのものにとどめず、大人にとっても心を豊かにしてくれる存在として、その魅力を伝える活動を続けています。
なかはたさんは、絵本セラピスト協会認定 絵本セラピスト®、NPO法人絵本で子育てセンター認定絵本講師としても活動されており、絵本と人をつなぐストーリーテラーです。
やさしく語られる言葉に耳を澄ませながら、子どもたちは少しずつ物語の世界へ引き込まれていきました。
驚くほど真剣なまなざしでページを追いかける子どもたち。その様子を、保護者の皆さんも静かに見守っていました。
普段は元気いっぱいに動き回る子どもたちが、絵本の世界に夢中になり、物語の続きを待つ姿。そんな光景に、大人たちも自然と引き込まれていきます。
pâtisserie café Blancの「おやつの小部屋」は、この日だけは絵本の世界そのものになっていました。
物語を楽しむ子どもたちの表情と、それを見守る大人たちのまなざし。
どこまでも優しいその時間は、全員が物語の主人公だったように思います。




絵本の中のお菓子が現れた瞬間
そして物語のあとに運ばれてきたのは、絵本『王さまのお菓子』に登場するフランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」。
絵本の中で見ていたお菓子が、本当に目の前にあらわれた瞬間です。
ガレット・デ・ロワは、フランスで新年を祝う際に家族や友人が集まり、一緒に楽しむ伝統的なお菓子。
中に隠された「フェーヴ」と呼ばれる小さな人形を誰が当てるのか、会話を弾ませながら切り分けて味わいます。
日本ではまだ馴染みの少ないお菓子かもしれませんが、フランス菓子をつくり続けてきた pâtisserie café Blanc にとっては、お菓子そのもののおいしさだけでなく、その背景にある文化や、人が集う時間の豊かさも一緒に届けたいという想いがあります。
当日は、フェーヴが当たった子どもたちの歓声が上がり、「おいしいね」と笑い合う声があちらこちらから聞こえてきました。初めて会った同士でも、同じテーブルを囲むうちに自然と会話が生まれ、会場にはあたたかな時間が流れていました。
お菓子には、人と人をつなぐ力があります。
家族で囲む食卓の会話や、誰かと過ごした楽しい記憶。そんな何気ない時間こそが、かけがえのない思い出になっていくのかもしれません。
今回のイベントは、絵本の世界を味わう体験であると同時に、おやつを囲んで過ごす時間の楽しさや豊かさを感じていただく機会でもありました。
pâtisserie café Blancは、これからも「おやつのじかんプロジェクト」を通して、お菓子をきっかけに家族の会話が生まれたり、新しい思い出が増えたりするような体験を提案していきたいと考えています。
絵本を読むだけでも、おやつを食べるだけでも生まれない時間。
物語と人、人と人とがつながる、そんなひとときがそこにはありました。
子どもたちの笑顔が教えてくれたこと
ページをめくるたびに変わる表情。
お菓子を前にしたときの輝く目。
そして保護者の皆さんのやさしい笑顔。
私たちが目指していたのは、「イベント」ではなく、子どもたちの記憶に残る体験でした。
今回の開催を通して、その想いが確かに届いたことを感じています。
今回の「絵本とおやつのおいしい時間」には、募集人数を上回るたくさんのお申し込みをいただきました。
ご参加くださった皆さまはもちろん、キャンセル待ちでお待ちいただいた皆さまにも心より感謝申し上げます。
私たち「ふくしまブレンド irodori」も、この素晴らしい企画に携わらせていただけたことを大変嬉しく思っています。
おやつのじかんは、これからも物語とともに続いていきます。
お菓子を囲みながら笑い合う時間や、新しい発見との出会い、そして心に残る小さな思い出を、これからも皆さまと共有していけたら幸いです。
今後のイベント情報や活動の様子は、InstagramなどのSNSでも発信してまいります。
また次の物語でお会いできることを楽しみにしています。
文・写真 佐藤 真由美



